魚類の生体防御物質についての研究
侵入を試みる病原性微生物から身を守るために,魚類の体表や血液には様々な生体防御物質が含まれています。その中でも私たちはL-アミノ酸オキシダーゼ(LAO)を抗菌物質として同定しました。どんな魚種にあるのか,どんな機能をもつのか,どんな細胞が作っているのか,いろいろ調べています。
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どんな細胞がLAOをつくっているか
魚類においてLAOがどの細胞から作られているか現在のところわかっていません。LAO産生細胞を特定することにより,アミノ酸代謝酵素と考えられてきたLAOがどのようにして魚類においては生体防御物質として機能するよう進化したのか解明しようとしています。
どんな魚種にLAOがあるか
LAOの酵素活性に基づきどのような魚種にLAOがあるか調べたところ,魚種ごとにLAO活性が大きく異なり,LAOを抗菌物質として利用していなそうな魚類が多いことがわかりました。いろいろな魚種がもつLAOの活性や構造の関係性を調べることで,どうしてこのような違いが生まれたのか知ろうとしています。
水産未利用資源からの有用物質探索
市場価値の少ない魚種,今まで捨てられていた部位などから生理活性物質を見つけようとしています。抗菌物質や抗炎症物質などの探索を進めています。
能登半島先端の臨海実験施設にいます
木谷研は金沢大学臨海実験施設(能登町小木)で研究活動をしています。
(令和7年度は角間キャンパスで活動中)
能登臨海実験施設HP
https://rinkai.w3.kanazawa-u.ac.jp